シヌマDEシネマ/ハリー東森

カテゴリ: サウンドトラック 08/08-09/03

いやー良かった。ジャパンの選手たちはみんな輝いとるわ。原監督の株もこれで上がるねぇ。昼休み、職場のそばのそば屋でそば定食を食べながらのテレビ観戦だけで、後は仕事ですよ。ここが内勤のサラリーマンのつらいところ。(ネットでときどきチェックはしていましたが・・・)

WBCにかこつけた映画音楽は昨夜でお仕舞いのつもりでしたが、ここはもうひとついかんといかん。韓国もよぉ頑張ったし、ここは両者をたたえて「炎のランナー」(1981年)だ。

ジャパンの選手たち。ようここまで来たもんだ。星野ジャパンのスカだった北京五輪(くどいようですが、やっぱり、そうとう根に持っている)に比べたらホントにようやっとる。また韓国と当たるけれど、韓国はほんとツェーわぁ。

もうここまで来たら勝ち負けはどうでもええ(いやいや勝ってほしいのは当たり前だが)悔いのないようにベストを尽くせ。ロクな話題のない昨今、ここまでよう楽しませてもらいました。感謝。

ということで、ここは「ロッキー」の第一作(1976年)から。

これで元気を出して、あと一戦。頑張りぃなジャパン。

やればできるではないか。キューバに勝って韓国に勝てんわけがない。フツウにやればいいのだ。フツウに。

投手が頑張って抑えても、点を取らにゃあ野球は勝てん。明日の韓国戦はバンバン打てるように、ここは「夕陽のガンマン」(1965年 監督:セルジオ・レオーネ)で威勢良くバキューン、バキューンとぶっ放そう。

星野監督のスカだった北京五輪(よっぽど根に持っているのだ)に比べればホントにようやっとる。頑張りぃなジャパン。

なんで韓国に負けるとこない腹が立つんやろ。なんで選手たちはキューバ戦みたいな「Good job」ができないんやろ。昼食どきの職場のそばのそば屋でそば定食を食べながら観戦させてもろたけど、1回裏の3点でこりゃアカンと思うたがな。

勝負の世界やさかいに運不運もあるやろう。勝つこともありゃあ負けることもあるやろ。しかし、韓国戦となるとウチらもリキが入るが、選手たちも意識し過ぎやおまへんか。星野ジャパンのスカみたいやった北京五輪よりは、ようやっとるのは分かってんねん。分かっとるちゅうもんの不甲斐ないんとちゃいまっか。

3年前のWBCを忘れたらあかん。ジャパンはここから這い上がったんやでぇ。あの時の韓国戦で見せてくれた起死回生の福留のホームラン。あんなんを期待して、次のキューバ戦を乗り越え、もう1回韓国をボッコボコにやっつけたりぃ。

ということで、ここは勇ましい曲よりは「ひまわり」(1970年 監督:ビットリオ・デ・シーカ)のタイトルシーンで流れた主題歌を聞いて、今の屈辱に浸ろうやないか。今の気分にはちょっとそぐわんかもしれへんけど、悲しそうな映画音楽ゆうたらコレしか思いつかんかったんや。そしてジャパンの選手たち。これにしょげんと、ひまわりのように太陽に向かって輝いてんか。頑張りぃなジャパン。

今朝は5時から起きて、出勤のためやむなく家を出る6時48分まで、キューバ戦を応援しました。8時40分過ぎ、会社にたどり着いてすぐ部下に「ジャパンは?」と聞くと、要領よく「あとひとりです。藤川です」・・・よしよし。(こうゆう部下は仕事もできるのだ。仕事は9時からなので、こうゆう会話はもちろんアリだし、仕事中でも許してしまう上司なのだ。・・・だから出世もこの程度?・・・ほっといてちょ)

「メジャー・リーグ」(1989年 監督:デビッド・S・ワード)は弱小球団が勝ち進んでいくという痛快な野球映画でした。ストッパーのチャーリー・シーンは球は速いがコントロールが悪く、その原因が近視のせいで、メガネをかけたとたんガゼンよくなるというトボけた投手で出ていました。

そのチャーリー・シーンが投手交代で登場する時に流れるのがこの「Wild Thing」で、観客が一緒に唄って盛り上がるんだなコレが。それまで投げていた投手を迎えるベンチの仲間が「Good job」と声をかけるこの言葉もいいねぇ。

我々の職場では「お先に失礼します」「お疲れさん」というのが帰りの挨拶ですが、「お先に失礼します」「Good Job」でもいいんでないの。・・・と、こんなことを考えておるから出世もこの程度?・・・ほっといてちょ。

今日の選手たちは「Good job」でした。キューバ戦の勝利に酔うことなくこの調子でガンバレ。韓国なんかボッコボコにやってまえぇ。

昨日テレビのチャンネルを何気なく切り替えていたら、WOWOWで「グラディエーター」(2000年)を放映しているのに出くわして、見た以上チャンネルを切り替えるわけにもいかず、途中から見てしまいました。

そして気がつきましたねぇ。この作品の中で流れる音楽で「パイレーツ・オブ・カリビアン」(2003年)と同じ旋律が流れているのを発見したのです。「パイレーツ・オブ・カリビアン」といえば近年の映画音楽の傑作だと確信しており、小欄でも紹介したことがあります。

なんだ、ハンス・ジマーは「グラディエーター」からパクッていたのかと、びっくり、がっかり、したのですが「グラディエーター」の音楽もハンス・ジマーだったので納得しました。作品の中でちょっとだけ使った旋律が気に入って、それを膨らませていくことは作曲家としてあることなんでしょうねぇ。

「グラディエーター」の物語の終盤、皇帝コモデゥス(ホアキン・フェニックス)に反感を持つ政治家と結託してクーデターを企てた元将軍マキシマスのラッセル・クロウだったのですが、皇帝の知るところとなり、グラディエーター(剣闘士)たちの宿舎にローマ軍が攻め込むところ。

グラディエーターの元締めプロキシモ(オリバー・リード)は自分の死を悟り、ラッセル・クロウに「お前は自由だ」とか言って逃がすのですがその直後に、このメロディがほんのワンフレーズ流れます。そこのところよ~く聞いてください。できれば小欄で紹介したこの音楽を先に聴いてからのほうがいいですよ。ちなみにオリバー・リードはこの撮影中に本当にお亡くなりになっています。

昨年から続けているきれいどころの女優、ちょっと途切れていますがまだやっとります。
アメリカの中高年男性に、いまだに支持されている映画が「ゴッド・ファーザー」だそうで、私はそうでもないですが、日本でも高倉健や菅原文太のやくざ映画が中高年男性の間でもてはやされるのと同じなのでしょうか。

イタリアの巨匠セルジオ・レオーネが晩年にアメリカで撮った仁侠映画が「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」(1984年)で、ロバート・デ・ニーロとジェームス・ウッズを軸にニューヨークの貧民街から這い上がっていく男たちを描いた、まぁえらく長い映画でした。

物語の前半、登場人物たちの子供時代を子役が演じており、ロバート・デ・ニーロの子役が想いを寄せる女の子がこれも子役のジェニファー・コネリーで当時14歳。これがまたかわゆいこと。昨今の男も女もどんどん眉毛は細く薄くなっていますが、今時 太く濃い眉毛でも見られる女優は彼女くらいではないですか。

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ロバート・デ・ニーロ(の子役)がトイレの壁の穴から覗くと、隣の部屋でジェニファー・コネリーがバレエの練習をしています。(これが上手くない)


練習のためにかけているレコードが「アマポーラ」でこれが甘く切なくもうたまらない。この曲を聞くとこの作品と幼い姿のジェニファー・コネリーが蘇ってきます。



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そこへ彼女の兄が店の食堂が忙しいので手伝うように呼びに来て練習が中断するのですが、そこのところをちょっとだけ聞いてください。


前回、「赤い河」と「シティ・スリッカーズ」で、カウボーイが「イーハー」と叫ぶと紹介したのですが、考えてみると、西部劇やカウボーイに疎い方々は何のことだか分からないかもしれません。

カウボーイが牛を追うときの掛け声なんですが、アメリカ製テレビ映画の「ローハイド」の日本語吹き替えでは「ヤー」とかで叫んでいたと記憶しています。「ローハイド」でも「イーハー」と叫んでいたんでしょうかねぇ。

「赤い河」から、その「イーハー」を聞いてください。これで納得。

昨年末に録画した映画を整理していたら、「赤い河」(1948年 監督:ハワード・ホークス)のオープニングタイトルで流れる曲と、小欄でも紹介した「リオ・ブラボー」(1959年)の中でディーン・マーチンが唄う「ライフルと愛馬」が同じ曲だということが分かりました。

考えてみれば、どちらも監督、音楽(ディミトリ・ティオムキン)が同じなので納得なのですが、「ライフルと愛馬」はのどかなウェスタンソングなのに対して、「赤い河」のほうは勇壮な味付けになっており、同じメロディでありながらアレンジの妙が心地よいのです。

「赤い河」のオープニング




以前に掲載した「リオ・ブラボー」の「ライフルと愛馬」


「赤い河」で思い出す作品が、「シティ・スリッカーズ」(1991年 監督:ロン・アンダーウッド)です。都会に住むオッサン仲間3人が”西部の体験ツアー”に参加しながら、それまでの人生を見つめなおすといった、中高年のオッサンにはちょっとホロリとさせるコメディで、「シェーン」の悪役ガンマン ジャック・パランスがツアーのガイド役で出ていました。

この中で、主役のビリー・クリスタルがカウボーイスタイルになって初めて馬に乗り、さぁ出発というとき、「赤い河」のカウボーイのように「イー ハー」でいこうと提案し、ツアーのみんなが「イー ハー」と叫んで馬を進めるシーンがありました。

その後に「赤い河」を観賞したのですが、叫んでいましたねぇ。出てくるカウボーイがみんな「イー ハー」「イー ハー」を連発しており、思わず笑ってしまったものです。


巷ではクリスマスのようで、仕事帰りの街角には気のせいかいつもよりカップルが目に付きました。このところの我が国のクリスマスはどうやら若い恋人たちのためにあるようで、「聖なる夜」(holy night)の”セイ”がちがうだろうと、怒って(妬んで?)みてもしょうがない。我が家はいつもと何も変わらない「静なる夜」(silent night)です。

子供が小さい頃はケーキを買って帰ったり、ミナミの呑み屋で騒いだこともありました。この歳になるとそんなこともないねぇ。ここはひとつ、映画の中からのクリスマスソングを聞きながら、静かな夜を過ごしましょうか。

「ダイ・ハード」では第1作も第2作もラストに同じ曲が流れますが、第1作はワンコーラスであっさり終わるのに、第2作ではフルコーラス流れていました。

その「ダイハード2」(1990年)のラストシーン。駐車違反のキップを切られたジョン・マクレーンがその違反をチャラにしてもらうところから、エンドロールに流れていきます。ジョン・マクレーンがbrokenな英語で受けていますねぇ。

    勝手な日本語訳は ハリー・東森

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空港警備長 「おーい マクレーン 駐車違反しとったんかいな アホやなぁ」



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マクレーン  「そ・・そうやけど なんでや」




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空港警備長 「無かったことにしといたるわ。 クリスマスやさかい」







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マクレーン  「おおきに ありがとさん」



訳者註:映画の冒頭、駐車違反のキップを切った警察官は空港警備長の弟

曲は「let it snow! let it snow! let it snow!」 唄うはボーン・モンロー。チョット長いですが全~部流しちゃいます。クリスマスやさかい。


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