さてその「トップガン」。日本公開は1986年(昭和61年)12月。私が35歳。小学生と幼稚園、ふたりの子供を抱え経済的にも苦しいときで、映画館にはなかなか行けなかった。おそらくレンタルビデオで鑑賞したと記憶している。

当時も興行的にヒットし評判になっていた映画だったけれど、私にはそれほどとは思えなかった。リドリー・スコットの弟トニー・スコットが監督した、まぁまぁそこそこ面白かった作品。そんな程度だった。

ひょっとしたら、ちゃんと映画館で見ていたら感想は変わっていたかもしれない。当時のレンタルビデオはVHSのビデオテープ。家庭のテレビはせいぜい29インチのブラウン管だった。いまの家庭で見られる環境と比較すると雲泥の差である。

このテの作品をテレビで見るのと映画館のスクリーンで見るのとでは、現在でも相当の違いがあるのは変わっていない。映画というものは作品の内容、鑑賞する環境、見る側の心構えによっても印象が左右されるもので、基本的には映画館で見るものだと思っている。

この作品でいちばん印象的だったのはケリー・マクギリスだった。彼女はハリソン・フォード主演の「刑事ジョン・ブック/目撃者」ではアーミッシュの村の清楚な未亡人として登場し、ハリソン・フォードに淡い恋心を抱く女性を演じていた。ところが「トップガン」では颯爽とした女性教官で現れて、とても同一人物とは思えなかった。さすが女優だと感心したのは今回も変わらない。
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30数年ぶりにあらためて鑑賞してみて感じたのは、新旧作品共通のウリである飛行シーンの違いだった。前述の通り、家庭のテレビで鑑賞したというハンデがあるものの、前作と今作の30数年という時の流れの圧倒的な隔たりだった。

その圧倒的な隔たりというのはなんぞやというと、まさしく映像・音響の違いである。その違いはなんぞやというと、これを言葉で説明しろとなると難しい。見たらわかるんやんかぁ。としか言えない。どうもスンマヘン。

ということで、U-NEXTの1か月無料体験リトライキャンペーンは「トップガン」の1本だけ鑑賞させてもらい、昨日無事解約を済ませました。