日本時間で明日午前中から午後にかけて開催されるアカデミー賞授賞式で、脚本賞にノミネートされている「ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密」見てきました。大富豪の不審死、自殺に見せかけた他殺か、容疑者は家族全員。広告チラシには ネタバレ厳禁! と謳っているからして、その反発で思わず「犯人は〇〇だ!」と言いたくなってしまいそうだが、話のスジはそんなに単純なものではなかった。
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2時間ちょっとの上映時間の中に、登場人物それぞれのキャラクターや家族間の確執を浮かび上がらせ、時間軸を巧みに前後させながら、複雑な筋立てを淀みなく展開していくあたり、脚本賞ノミネートもな~るほどと納得してしまった。

中盤で事件の状況(自殺か他殺か、そこに至る経緯)が提示されてしまい、この先どないして収束させていくんやろ。と心配しながら見ていたが、うまいこと話を持っていくあたり、やっぱり脚本賞ノミネートもな~るほどと納得。

ジェームズ・ボンドは次回作で引退するそうなダニエル・クレイグが、推理に熱が入ると見境いがなくなるちょっとトボけた探偵役で、これまでに無かった演技の幅を見せていて、これが意外だった。ひょっとしてスパイから探偵に転向するのかも。

ヒロイン的な役を演じたキューバ出身のアナ・デ・アルマス(そういえば「ブレードランナー2049」でも魅力的で不思議な役で出ていた)が、まぁ可愛ゆい。ウソをつくと吐き気を催すというのが可笑しくて、それがストーリーの味付けにもなっていた。

あとは「トゥルーライズ」でシュワルツェネッガーの奥さん役だったジェイミー・リー・カーティスも懐かしかった。「サウンド・オブ・ミュージック」でエーデルワイスを歌ったクリストファー・プラマーも91歳にお成りになるのにまだまだお元気なご様子でした。こんなことを言い出すからオレも歳なんだわな。

ということで、オリジナル脚本・監督のライアン・ジョンソンに今後も注目。次は「1917」か。その前に「バッドボーイズ」か。