令和2年最初の作品は、東京ミッドタウン日比谷のTOHOシネマズで「フォードVSフェラーリ」見てきました。千葉方面にちょっと所用があり、そのついでに2018年の春にオープンしたそうな、東京ミッドタウン日比谷での初めての映画鑑賞。いや、映画に対して “ついで” は失礼でした。

アメリカの自動車産業に勢いがあった1960年代。経営が傾きかけたフェラーリに買収話を持ち掛けたフォードだったが、フェラーリの会長から断られたあげく、製品から経営陣までバカだのチョンだのとコケにされ、一念発起、ル・マンで打ち負かすまでの顛末。予想した以上に、良くできた作品でした。
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そのフォードがル・マンで勝つために目をつけるのが、スポーツカーの設計・製造・販売をしている中小企業オーナーのマット・デイモン。そのオーナーが絶対の信頼を寄せるドライバーがクリスチャン・ベイル。

実際の話だというから、へーえ裏ではそんなことがあったんだと興味深く鑑賞できた。映画化にあたっての多少の色付けはあるだろうけれど、当たらずといえども遠からずなんでしょう。

大量生産・低価格で伸してきた米国製自動車が、手作り・高品質・高価格の欧州製自動車を負かすという話だから、アメリカ人は泣いて喜ぶんでしょう。物語はそれだけではなく、企業内経営者間の確執、中小企業の悲哀、夫婦・父子の絆といったものが、巧みに描かれて飽きさせない。

それになんといっても主演ふたりの、羨ましくなるような信頼関係がたまらなかった。もうこうなると、アメリカ人でなくても、結末が容易に想像できても、思わず応援してしまうのだ。あ~おもしろかった。

ということで、令和2年のスタートは幸先のいい作品に出合えました。初めての東京ミッドタウン日比谷の印象は次回に。