昨夜、日本テレビ系で放映されていた「アベンジャーズ」を見ていたら、ブラック・ウィドウ役のスカーレット・ヨハンソンの日本語吹き替えに、なんだか違和感があって、どうもシロウト臭い。dボタンでキャストを確認したら米倉涼子だった。
そうかぁ、米倉涼子はこんな声だったのか。俳優としての実績は買うけれど、声優としてはまったく宜しくない。スカーレット・ヨハンソンの魅力が台無しになってしまった。サミュエル・L・ジャクソンの声は竹中直人がやっていて、こっちは違和感がなかった。
つまりは、必ずしも“俳優=声優”ではないということでしょう。プロの声優がいるんだから、プロに任せたらいいんだ。このところ外国映画の日本語吹き替えに、人気の俳優やお笑い芸人を当てて、話題作りで集客を狙うケースが目につく。興行的には有効かも知れないが、それで作品のクオリティを下げてはいけない。
それと、昨夜の「アベンジャーズ」では、画面が唐突に切り替わったり、一昨年WOWOWで鑑賞した記憶にあるシーンが出てこなかったりと、これも違和感があった。調べてみたらこの作品の上映時間が144分なので納得した。放送時間2時間弱のうちCMを除いた正味上映時間は95分前後でしょう。つまりは50分近く、45分以上がカットされているわけだ。
全体の3割も見せてくれない映画。これでは作品として成立しない。もうすぐ公開される「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」も映画館まで足を運ぶつもりはなく、特に「アベンジャーズ」に肩入れしているわけではないけれど、これでは作品が可哀想だ。
小欄で繰り返し述べているが、レンタルビデオも、有料放送も、ネットも無かったその昔。民放で放映される映画を有り難く鑑賞していた時代ならいざ知らず、民放で放映されるカットしまくりの映画の役目はもう終わったと思いたい。視聴率がそこそこ取れてしまうからいけないんでしょう。