シヌマDEシネマ/ハリー東森

2011年09月

(前項からの続き)

8月1日から始めた「パソコンで音楽」。導入編・実用編と合わせて26回ほど小欄で続けてきたがこれでおしまい。ほんの思いつきで始めたがけっこう手間ひまかかってしまった。まぁ、毎日がヒマだからいいけれど・・・。

これから、いよいよ本格的にCUBASEの操作を覚えながら音楽づくりをしていきたい。できればまた自作の曲も作っていきたいのだが、こればっかりは動機付けが難しい。

話は少し変わって、昨今のコンピュータでの音楽事情。
CUBASEの説明書によれば、マイクから録音したボーカルの音程やテンポまでかえられるそうで、こうなるともうコンピュータでなんでも出来てしまうようだ。

5年前に発売されたビートルズの「LOVE」はこれまでの曲をリミックスして作られたアルバムで、こんなのを聞くとコンピュータでここまで出来るんかい? と耳を疑う。


ここまでやられると、もう最近のCGを駆使した映画とおんなじで、音楽もどこまでが実際の音なのか分からない世界になってしまっているようだ。音楽というロマンチックで心を豊かにしてくれる人類の財産が、コンピュータでいじくられてしまうのはなんかイヤだねぇ。と言いながら、まさしく私もそれをやっているのだが・・・。



なんやかんや言いながら、これからも出来上がった作品をできれば小欄で紹介していきながら、音楽について述べていきたいと考えている ハリー東森 である。

(この項 了)

今日 ハローワーク最後の認定日に行ってきました。これで150日間の失業保険の受給が完了し、厚生年金の受給に切り替わる。はずだが・・・。明日 年金事務所に聞いてやろう。

そして3月末の定年退職から半年が経過した。これまでとまったく異なる生活を6ヶ月体験してみての感想を箇条書きにしてみた。

■毎日が退屈になると思いきや、今のところ決してそうでもない。
 (やせ我慢ではない)
■これまでの仕事に対する愛着や郷愁は、不思議とまったく感じない。
 (これもやせ我慢ではない)
■アンケートや会員登録などの職業欄に「無職」と記入するのが、
 なんとも淋しい。
■生活のサイクルが1日ではなく1週間という感じで長い。
 (これは詳しく説明しないとわからないが、ややこしいので割愛)
■映画はひとりで見ても千円。これがうれしくてたまらない。
■まだ毎日の生活に馴染めない。

退職後の少なくとも1年間は、新しい生活に慣れるための準備期間だと思っている。まだまだこの生活に馴染まなくても何ら気にしていないのだ。

(前項からの続き)

ボーカルを2回重ねて録音した。定位はやや右と左に振り分けてみた。これで「Home Again」ひとまず完成。CUBASEの再生画面に、前回作成したカラオケの歌詞を付けてみた。


声をちゃんと出し切っていない。こもった感じで良くない。もう少しキーを上げたほうが良かったか・・・。など反省しきりだが、これまでの経験上、何回も録音し直した結果いちばん最初(いわゆるテイクワン)が良いことが多い。なのでこのままにしておいた



(この項 続く)

(前項からの続き)

キャロル・キングは「Home Again」をソロで唄っているが、ここは2回重ねて録音するつもり。同じメロディを複数の人や楽器が奏でるのをユニゾンというが、これをひとりで多重録音してみる。これで不思議と音程が安定して聞こえるし、ヘタでもうまそうに聞こえてしまう。

ビートルズの、特に初期の曲にはこの多重録音が多い。たとえばこの「A Hard Day's Night」、Aメロはジョンが(一部ポールのハモりが入っているが)、サビのBメロはポールがそれぞれ多重録音している。


「Alone Again」のギルバート・オサリバンなんぞは、私の知る限り全曲、自身の多重録音である。ちなみに、この映像の間奏で弾いているこういったギターテクニックをMIDIで入力するのが難しい。といって自分の演奏で録音するほど上手くない。


CUBASEではマイクからのボーカルやギターなど、外部からの録音は、オーディートラックに入力する。CUBASE ARTIST6はこのオーディオトラックが最大64コ使用できるそうだ。つまりパソコンの機能が許せば64回の(そんな必要あるわけないが)多重録音ができるということになる。

で、いよいよ新しく購入したマイクで多重録音を行ってみた。

(この項 続く)

(前項からの続き)

さてボーカルの録音だが、まず自分の声の高さに合ったキーにしなければならない。曲にもよるが、たいていは曲全体を通していちばん高い音を、自分の出し得るいちばん高い声に持っていくのがいい。

カラオケでうまく聞かせるコツのひとつは、自分の声の高さに合ったキーで唄うことである。慣れた人が慣れた曲を唄うときには「いくつ上げてちょうだい」とか言ってキーを指定しているが、まさしくアレだな。キーの合っていないカラオケはいけない。

話は少し変わるが、若い頃は高い声が出たもんだ。ウラ声も気持ちいいほど出たもんだ。ビートルズのレコードをかけながら、たいていは一緒に唄えたものだ(「Long Tall Sally」などはとてもムリだ)が、今はダメだねぇ。

それでも長い間バンドで大声を張り上げていたおかげか、ひと頃よりは高い声が出るようになりました。これも訓練なんでしょう。自分のいちばん高い声は“このあたりの音”というのも分かってきて、バンドスコアを最初に手にしたときにボーカルのいちばん高い音を確認して、いくつ下げようとか上げようとかの判断をしている。

さて「Home Again」のキーである。イ長調(A)からニ長調(D)にしてみる。中学で習った度数でいうと 4度 上げて見る。ギターのフレットやピアノの鍵盤でいえば、 5つ
 上げることになる。

110926_cubaseCUBASEでは、ドラムを除いたピアノ、ベース、ギターのデータを「移調設定」の画面から一発で変更できてしまうのだ。

(この項 続く)

4月公開予定が、震災の影響で延期されていた「世界侵略:ロサンゼルス決戦」見てきました。ロサンゼルスがエイリアンの攻撃によって壊滅してしまう話とあっては、延期せざるを得なかったのでしょう。

110923_battlelaスピルバーグ監督の「宇宙戦争」(2005年)が一般市民トム・クルーズ一家の視線から描かれていたのに対し、この作品は民間人を救出すべく、エイリアンに占領された地域に向かう海兵隊を通して描かれる。

遥か彼方から飛んできて、地球に攻めてきたエイリアンたちだから、知能も持ち得る技術も高度な生き物のはずである。なのにどうも攻め方がダサい。「こりゃ参った」というほどの武器で攻めてこない。このところの我が国で流行のドジョウのように泥臭く攻めてくる。エイリアンも、どうも目鼻立ちのはっきりしない地味な容貌で、どちらかといえばこれも金魚というよりドジョウに近い。

SF映画のつもりで鑑賞していたが、これは正統派戦争映画だった。こういうの、私は好きだねぇ。

反戦的な主張を持った戦争映画も社会的な役割を担う意味では大切だが、単純に戦争というものを “アクション娯楽映画” として楽しむことも、精神衛生上あっていいと思う。その対象が、中東やアフリカの発展途上国が舞台となるとリアル過ぎて重くなってしまうが、エイリアンを相手にドンパチやれば、このような娯楽作品になるという、眼の付け所に成功した作品でした。

(前項からの続き)

課題曲「Home Again」の全パートの入力がひと通り終わった。これでカラオケが完成したことになる。各パートの定位(左右スピーカの配置)の設定とボリュームを調整する。ピアノは中央に、ベースはやや左に、ドラムはやや右に、ギターは右端にセットした。すべての楽器を中央にしてしまうと、モノラルになってしまい奥行き感が無くなってしまう。これも凝りだすときりが無い。

コレまでの各パートの紹介は、CUBASEの画面だったが、これではあんまり能が無いし、せっかくだからカラオケ風の映像を作ってみた。バックの風景は5月に行ったミコノス島。



あとは各パートそれぞれのフレーズでの強弱、例えばサビの部分は強めにしたり、間奏の部分のピアノはボリュームを上げたりといった、伴奏に表情をつけたいのだが、まだよく分からないのでそのままにしておく。

これからボーカルの録音になる。

(この項 続く)

今月に入って初めての映画館で「サンクタム」見てきました。4月22日に公開予定のはずが、震災により公開が延期されていた作品。地下2000メートルの洞窟での探検中に、暴風雨による浸水で出口を塞がれてしまった隊員たちの脱出劇。

110919_sanctum脱出口を目指しながら、仲間たちがひとりまたひとりと命を落としていく展開が、震災後にはそぐわなかったのでしょう。私は津波によって転覆した客船からの脱出を描いた「ポセイドン・アドベンチャー」(1972年)を思い出した。

洞窟の奥深く、何やら得体の知れないゲテモノが飛び出てくるのかと、少なからず安っぽい期待をしていたがそういったこともなく、思ったよりマジメというか正当な作品だった。コレが実話に基づいているというのも納得できる。お日様の光と大気の有難さをあらためて感じた次第。

さてこの作品、3Dでの公開である。くどいようだが、また3Dについて述べたい。

110919_3d今回はちょっとしたアドバイスもあり、クリップオン式の3Dメガネで鑑賞してみた。前回“お持ち帰り”の3Dメガネがあるにもかかわらず300円で購入したのだ。メガネの上にさらにメガネをかけるという煩わしさもなく、装着感はすこぶる快適であった。

しかし、やっぱり、立体映画はシンドイ。字幕を読むのがツラい。鑑賞後は目が疲れ、めまいさえ感じてしまった。そして、そのめまいの中で3Dの欠点にハタと気づいた。

そうだ! 3Dの決定的な欠陥を発見したのだ。えっへん。発表します。

例えば、スクリーンに人物Aが正面を向いて立っており、その向こうに離れて人物Bがいる場面を想像してみる。3Dではまさしく人物Aの奥に人物Bが距離感を保って存在する。これはいい。しかし人物Aだけを見ると立体感は無く平面的なのだ。

110919_3d2つまり本来であれば、3Dだから鼻は出ていないといけないし、目が窪んでいるかもしれない。太っていれば腹も出っ張っていないといけないのだが平面的なのだ。厳密に見れば平面ではなく微妙に立体感があるのかもしれないが、そこまでの細やかな認識は不可能である。つまり感覚としては、 “飛び出す絵本” なのだ。

所詮、肉眼で捉えるこの摩訶不思議な視界の妙をスクリーンで表現しようとすること自体がおこがましい。

スクリーンに人物AとBのいる場面を提示されれば、人物Aは鼻が高く目が窪んでいて太って腹が出っ張っていること。その向こうに人物Bがいること。ヒトはそれをスクリーンから平面として受け取っても、頭の中で立体的に組み立てる能力を持っているのである。中途半端な3Dなんかに、せんといてチョーダイ。

(前項からの続き)

課題曲「Home Again」ギターのパートを入力した。ピアノと同じ、イントロ2小節とサビに入るまでのAメロ4小節の繰り返し8小節。ギターだけだと分かりづらいので、ボリュームを絞ってピアノも鳴らしている。


その楽譜は以下の通り。(クリックで拡大)

110918_guiter









入力したものの、まったくギターらしくない響きである。52種類あるギターの中からナイロンギターを選んだがどうも良くない。気に入らないが、まぁいいか。

3小節目のTAB譜を見ると、2分音符の和音がマルで囲まれている。これは4本の弦を同時に4本の指で弾くことを示している。これが例えば、ボロロ~ンと親指で弦を上から下へ鳴らした場合は、各弦は同時に鳴らない。低音の第6弦から少しずつ微妙に遅れながら5弦、4弦・・・と鳴っていく。こういったギターの微妙なニュアンスを出さないと、なかなかギターらしく聞こえないのが難しい。

6小節目には「H」という指定があるが、これはハンマリングという奏法。ほかにもスライドとかチョーキングといったテクニックがあり、実際のギターらしく鳴らすのがけっこうやっかいで、入力方法もまだ理解していない。今回のこのハンマリングの入力も方法が分からず、無視して入力した。

さて、これで楽器の入力完了。

(この項 続く)

(前項からの続き)

課題曲「Home Again」ドラムのパートを入力した。ドラムは間奏から入ってくるので、その間奏部分の10小節を抜粋、ドラムだけだと分かりづらいので、ボリュームを絞ってピアノも鳴らしている。


その楽譜は以下の通り。(クリックで拡大)

110917_drums1_2


110917_drums2








これがドラムのMIDIデータを入力する画面。ドラムの場合は、音の高さと長さではなく。タテ軸にドラムセットの各打楽器の種類、ヨコ軸に叩くタイミングを入力していく。

次回はギターの入力。

(この項 続く)

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