(子供)お父ちゃん ニュースでゆうとったけど、なんで江戸時代に
生まれた人が戸籍に載ったままになっとるの?
(父親)そりゃ あれやろ、死んだことになってえへんから、戸籍から
消されてへんのやろな。
(子供)そやかて、お役所の戸籍係の人は不思議に思わへんのか
なぁ。どう考えたかて、生きとるはずのない人が載っとるんや
でぇ。
(父親)役所の担当者も忙しいんやろ。たくさんの戸籍をいちいち
調べとられへん。
(子供)そやかて、それがお役所の仕事とちゃうの。それに、5年に
いっぺん国勢調査ゆうもんがあるゆうて学校で習ったでぇ。
国勢調査と戸籍は繋がってぇへんの。
(父親)そりゃ 管轄が違うやろうから反映されてぇへんのやろうな
ぁ。
(子供)管轄ってなにぃ?反映てなにぃ?
(父親)うるさいなぁ。つまりやなぁ 担当が分かれとって、繋がっ
てぇへんゆうこっちゃ。お前は知らんかもしれんが、ちょっ
と前に「消えた年金」ゆうのがあってな、これは「消えとらん
年金」やな。はっはっはっ。
(子供)お父ちゃん 笑うとる場合やないで。そんなええかげんな
ことでええの?これからの日本はどうなるの? なんとかせ
なあかんちゃうの。
(父親)お前 昨日のテレビの坂本龍馬とおんなじセリフやないか。
マネしいやなぁ。
まぁ、父ちゃんもこのところ、開いた口が塞がらんのや。役所
の仕事ぶりもそうやし、政治家も政治せえへんで何やっとる
んか分からへんし。これが会社ならとっくに潰れとるわな。
ところでお前、大きくなったら何になりたいんや。
(子供)そりゃ戸籍係やな。ラクそうでええがな。
(父親)なんや、坂本龍馬になりたいんとちゃうんかい。