今年のGWに公開された「紀元前1万年」は見たかったのに見られなかった作品でした。先日我が家にそのDVDが置いてあるので家人に尋ねると、お友だちのダンナさんが買ったのをチャッカリ借りてきた由。で、さっそく鑑賞させてもらいました。
監督のローランド・エメリッヒはこれまでに
「ユニバーサル・ソルジャー」(1992年)
「スターゲイト 」(1994年)
「インデペンデンス・デイ 」(1996年)
「ゴジラ」(1998年)
「デイ・アフター・トゥモロー」(2004年)
と、いわゆるSF作品を数多く撮っており、そこそこの作品レベルをキープしています。そしてこれは以外な、メル・ギブソン主演のアメリカ独立戦争を題材にした「パトリオット」(2000年)が畑ちがいという印象なのにこれが良い出来で、チョット好きな監督なのです。
「紀元前1万年」もこの監督らしく味付けはSF風の冒険映画という印象でした。しかし、家で見る映画というのは、映画館と比べてハンデがありますねぇ。映画館はお金を払う分映画に集中するし、暗い中で他にすることもないから映画に集中できるわけだ。家ではそういうわけにはいきません。
まず寝転んで見てしまう体勢が映画に対して失礼だわな。部屋が明るいし、横から家人がゴチョゴチョ話しかけてくるしで集中でけへんわけです。そういう面もあってこの作品、もうひとつ盛り上がりませんでしたねぇ。タダで見といて文句をゆうとるわけですが、映画館で見ればまた印象がちがったかもしれません。
紀元前1万年という世界でありながら、クリアな英語で話されるとちょいシラけるし、ダチョウのお化けみたいな動物はあの時代ホンマにいたのかといった時代考証的な疑問も盛り上がれない要素でしたねぇ。前述の「スターゲイト 」のようにいっそのこと空想冒険映画にしたほうがさっぱり割り切れたかもしれません。
あと、この作品のねらいどころが、小欄で紹介した「アポカリプト」と似ているところがありまして、両者を比べると作品の出来栄えは歴然と差がついて、「アポカリプト」に軍配が上がるのでした。
あんまり人さまのことはとやかくいえない私ですが、家人のお友だちのダンナさんは、この映画を映画館で見た上に、DVDも購入したんだそうです。わざわざ買うほどの作品とは思えませんがねぇ。人それぞれなんですねぇ。まぁ映画産業発展のためには喜ばしいことですか。