シヌマDEシネマ/ハリー東森

2008年02月

出張とかで東京に行ったとき感心するのが、大阪に比べて緑が多いこと。皇居や新宿御苑、神宮外苑などがあることを差し引いても、都心の中でたくさんの緑を感じます。それともうひとつ感心するのが、通勤電車などをホームで待つ人たちの整然と並んだ様子です。小学校の頃、運動場で「前にならえ!」とやりましたが、あんな感じでまっすぐ上手に並んでいるのです。

そこへいくと関西人の並び方のヘタなこと。特に地下鉄がひどい。
そして長年考えた結果、原因が判明したので発表します。東京の人たちはディズニーランドで「並び方の修行」を積んだからです。

TDLが開業して25年くらいになるんですか?それにくらべてUSJは7年くらいですか?この歴史の差ですよ。ぜったい。

写真は大阪地下鉄御堂筋線梅田駅いちばん南の改札から下ったホーム。ちょうど難波方面の電車が入ってきたところ。関西人はこんな並び方なのです。

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「映画音楽が好きなんです」という人が時々いますが、そういう人に限って映画を見ていない場合が多いみたいですねぇ。映画音楽の良さは、その音楽を聞いて、映画の場面が浮かんできたり、その映画を見た頃の思い出までが蘇ってきたりすることでしょう。

「パイレーツ・オブ・カリビアン」の第一作から三作まで、基本的な旋律はほとんど同じなのですが、これが相当にいいのです。テンポのいい三拍子でどんどん盛り上がり、いわゆる「血沸き肉踊る」音楽なのです。独立した音楽として、映画より「買い」ですねぇ。

第一作の音楽は途中ダレますが、第二作のほうは演奏時間9分ちょっとで、最後まで一気に聞かせます。第三作は映画館で一回しか聞いていないのでわかりません。まもなくWOWOWで放映されるでしょうから、じっくり聞いて前作と聞き比べるのを楽しみにしているのです。

そこで、第二作のラストシーン 第一作で死んだはずのジェフリー・ラッシュ・バルボッサ船長が「ワシの船はどこじゃ」とか言って登場し、エンドロールへ流れ込むところをチョットだけ聞いてください。血沸き肉踊りますぞ。音楽は「バックドラフト (1991年)」「ライオン・キング (1994年)」「グラディエーター (2000年)」「ダ・ヴィンチ・コード (2006年)」などたくさんの映画音楽を手がけている ハンス・ジマー。

東芝の HD DVD 撤退ニュースがまだ尾を引いていて、次に発売される HD DVD機を購入しようと心に誓っていた私としては、「だったら BD(ブルーレイ)に決ーめた」とは素直になれず、苦悶の日々を送っているのです。だいたい、新しいモノを買ったときのうれしさは格別なものですが、私の場合、買うと決めるまで各メーカーのカタログを集めたりして検討することも、これまた楽しみなのです。

これまでたくさんの電気製品を使ってきて、メーカの印象というものがあるわけで、新婚のときの日立のテレビが20年以上も使用に耐えて「テレビは日立だなぁ」とか、オーディオコンポで「スピーカーはやっぱり三菱のダイヤトーンだ」とか、そんな自分なりのルールみたいなのがあるわけです。

BD(ブルーレイ)のメーカーが ソニー、パナソニック、シャープ の3社で、実はこれまでのルールからは外れるメーカーなのです。ソニーは若いころ大枚をはたいて買ったオーディオアンプがもうひとつで早くに壊れたし、矢沢栄吉は嫌いだし、パナソニックは名古屋の秘密倶楽部の部長が言うように、自動車のトヨタみたいで無難だけれど個性がないし、シャープはこれまで買った製品がほとんど期待はずれだったし・・・これも BD(ブルーレイ)を躊躇する要因です。

ということで、これからもしばらく苦悶の(といいながら楽しい)日々が続く ハリー東森 なのです。

昨日WOWOWで放送されたアカデミー賞授賞式の模様を、夜の再放送ノーカット版でじっくり見ました。作品賞、監督賞など4部門を受賞したコーエン兄弟は、これもアカデミー賞(脚本賞)を受賞した「ファーゴ」(1996年)という異色の犯罪映画がありましてこれがよかったぁ。だから今回のトミー・リー・ジョーンズ主演の「ノーカントリー」も楽しみな作品なのです。

昨年は「硫黄島からの手紙」「ディパーテッド」「ドリームガールズ」など日本公開済みで事前に見ていた映画が多く、興味深く見られましたが、今回は日本公開済みの映画も少なく、見た映画も「スウィーニー・トッド」くらいで、もひとつ興は乗りませんでした。しかし、スクリーン以外で華やかな映画スターを見るのはいいものです。

それにしてもこの十数年WOWOWで放送される授賞式をずっと見ていますが、以前より感動が少なくなったような気がします。所詮テレビショーなので司会者の力量やショーの構成に負うところも大きいようです。今回は特に脚本家のストの影響で準備不足だったのでしょう。(放送時間も毎年4時間以上あるのですが、3時間弱で短かった)

アメリカの映画俳優はテレビやCMにはめったに出ず、スクリーンでしか見られないのが一般的で、だから「スター」だといわれる所以(ゆえん)だそうです。それにひきかえ我が国は映画とテレビは地続きのイケイケで、そこにも日本映画界の貧困さがあるような気がするわけです。今の日本の映画スターは誰なんでしょう。高倉健、吉永小百合くらいですか。あと誰がいますか?テレビに出ない映画スターが・・・。

といいながら、温泉旅館でピンポンをやったり、秋葉原で「萌え〜」と頬を染める缶コーヒーCMのトミー・リー・ジョーンズを見ると、おもしろいんだけど頼むからやめてくれ、あなたはハリウッドスターなんだからと思うわけです。こんなCMをアメリカ人がみたらどう感じるんでしょうか。

SFとかホラーといった映画のジャンルにどうやら「ファンタジー」というジャンルもできつつあるようで、これからもこのテの映画が続々と公開されるようです。3週連続で週末に雪が降る中「ライラの冒険 黄金の羅針盤」(監督:クリス・ワイツ)見てきました。

007の新ボンド役ダニエル・クレイグやニコール・キッドマンをはじめ、動物のキャラクターの声に、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでガンダルフ役を演じた
イアン・マッケランや、「ミザリー」(1990年)のアカデミー賞女優キャシー・ベイツなどが名を連ねた、いわゆる鳴り物入りのA級映画です。しかし、2時間近い上映時間を淡々と見ただけのガッカリの映画でした。

何がおもしろくなかったのか考えたのですが、ひとつはお話が「起承転結」の「起」だけで終わってしまっていることです。原作は三部あるそうで、映画はこれから先も続いていくようですが、2時間近くお話を進めておいて「さぁいよいよこれからです」ではいかんでしょう。少なくともひとつの作品として見せてくれないと。

もうひとつ、悪役の悪さ加減がぜんぜん見えないこと。悪役は悪ければ悪いほど主役が引き立ち、やっつけられたときの「ヤッター」感で盛り上がるのですが、それが生ぬるいためお話にメリハリがないわけです。しかし、タイトルの「冒険」のわりにハラハラドキドキの無い映画でした。

まぁ、一緒にいったカミさん(ハニー東森と呼んでください)は「おもしろかったわぁ」ということなので、どうせ私は「ファンタジー映画」が理解できない、子供の清い心を失った汚いオッサンなのでしょう。映画の帰り、タイトルの「ライラ」で思わず、アリスの「チャンピオン」・・・ライラ ライラ ライラ ラ と口ずさんでしまった ハリー東森 でした。

ほぼ毎月一回のペースで、関西地方のドいなかにある我が家から名古屋に通っています。すでに十数年続いている倶楽部活動に参加するためです。どんな倶楽部活動かというと・・・秘密倶楽部なのでナイショなのです。へっへっへ。

片道約200kmの道のりを西名阪〜東名阪を経由し、3時間ほどかけてドライブしているのですが、近年 トンネル内でライトを点けずに走行している車が多いようです。トンネル内で点灯するのは、自分の車の前方を照らすことより、他の車に自車の存在を知らしめるためにするものだと、教習所で習ったと記憶しています。暗いトンネルの中でライトも点けず、ヌッと現われる対向車は、夜道を歩いていて突然ボゥーと現われる幽霊のようで、非常に恐ろしいのです。(いやいや 幽霊と鉢合わせしたことはありません。これはたとえです)

数年前カナダのケベック地方を旅行した際、昼間でもライトを点けて走行すると交通事故が減ったということで、数年前から新車についてはライトが消えないようになっていると、現地のガイドさんが言ってまして、たしかに昼間でも車はライトを点けて走っていました。

えらそうなことはいえませんが、世の中 腹の立つことが多いです。腹が立つだけですめばいいのですが、危険ではねぇ。なんとか注意を促す方法はないもんでしょうか。

ということで、さりげなくカナダへ行ったことをチラつかせかっただけかもしれない ハリー東森 でした。

本日発売の雑誌「スクリーン」4月号に、読者の投票(ひとり1作品の応募)で選ばれた、昨年公開映画の順位が掲載されています。(私は長年の読者ですが投票はしていません)

   1. パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド
   2. ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
   3. ボーン・アルティメイタム
   4. ダイ・ハード4.0
   5. ドリームガールズ
   6. バベル
   7. ヘアスプレー
   8. ディパーテッド
   9. トランスフォーマー
   10. スパイダーマン3

1位の「パイレーツ」はぶっちぎりの獲得数で2位以下を大きく離しています。ジョニー・デップ人気でしょうか。ミーハーが多いのでしょうか。11位以下は

   11. ブラッド・ダイヤモンド
   12. オーシャンズ13
   13. 300
   14. 善き人のためのソナタ
   15. 幸せのちから
   16. アイ・アム・レジェンド
   17. ホリディ
   18. ロッキー・ザ・ファイナル
   19. パフューム
   20. パンズ・ラビリンス

ちなみに私が
昨年鑑賞した映画を良かった順に並べたのも参考に見てください。14位の「善き人のためのソナタ」は評判がいいようで、WOWOWから録画したのを見ようとするのですが、なかなかおもしろくなってこず、連続ドラマのように少しずつ進めては止まっているのです。しかし、こうなると毎日録画して見ているNHK「ちりとてちん」のほうが優先されるのです。

「三船敏郎は大根役者」というと大方の映画ファンから反発を喰らいそうですが、私が言ったわけではなく、昔 親父が「三船は本当は大根役者なのだ。しかし黒澤のときだけ生き生きと演技をしているのである」と言っていたのです。そして実は私も同感なのです。

加山雄三がいつだったかテレビの対談か何かで「赤ひげ」の撮影での逸話を披露していました。彼が黒澤監督に「このシーンはこんなふうに演技しましょうか」とか「ここはこんな感じでいきましょうか」と相談したところ、監督から「君は”素(す)”のままだからいいんだよ」と言われた。と語っていました。

これは私の想像ですが、三船敏郎も黒澤監督のいわれるままに、素直に演技していただけなのではと思っているのです。それが名演技と評価され、回りも本人もその気になり、別の監督の映画では、監督が遠慮して演技もつけず、本人がその気になって演技していたと思われるのです。

黒澤作品の三船とそれ以外の監督の三船をいっぺん見比べてください。黒澤作品ではホントにうまいのに、それ以外の監督作品では精彩の無いこと一目瞭然なのです。ほんとに。

東芝の HD DVD からの撤退には驚きましたねぇ。昨年末に販売開始された RD-A301 という機種が気に入って、購入しようかしよまいか相当検討し悩んだ末、次の機種が出たらそれを買おうと決めていたのですが・・・。

これまで東芝のDVD録画機は2台購入し使っていますが、録画時間の長短によって1枚のDVDに収まるように圧縮率(専門的にはビットレートといいます)をきめ細かく設定できたり、チャプター分けしたり、録画した番組をくっつけたり分けたり、といった編集機能も充実していて気に入っているのです。

今回のこの話題は、VHSとベータの規格争いを例に出して報道されていますが、あの時とはチョット事情が違うようです。当時は録画媒体がビデオテープしか無く、VHSもベータも広く普及してからのSONYのベータからの撤退でした。今回は、次世代DVDの黎明期ということもあり、よっぽどのマニアか新しモノ好きの方でないと、BD(ブルーレイ)またはHD DVD機種を購入していないのではないかと思うのです。

そういう意味で、良くいえば「勇気ある撤退」といえなくもないし、悪くいえば「もっと早い時期にメーカー間で規格統一してチョーダイよ」ということでしょう。しかしこれでことは解決したとはいえません。これだけ普及してしまった DVD からBD(ブルーレイ)への移行がうまくいくのか、どれくらいかかるのか。分かりやすくいうと、レンタルDVDからレンタルBDに替わるのはいつかですよ。

録画媒体の大容量化はさらに研究が進んで、次々世代DVDの商品化もあるようなないような、こうなるとBD(ブルーレイ)でもいいの?ということになるわけです。音楽用CDは大容量化の方向があるにもかかわらず、ずっと同じ規格(フォーマット)できたわけです。これは音楽業界の事情もありそうですが、消費者にとってのメリットが大きいのです。映像の世界も大容量化競争はいい加減やめてしまって、入れる器を決めないといかんのです。

北京オリンピックを控えたCM攻勢で購入意欲をそそられるし、今回のこの話題も手伝って、BD(ブルーレイ)に決める人もいるかもしれません。しかし、BDの媒体はまだまだ高いし、もう少し様子をみたほうがいいようです。

黒澤明作品をすべて見ているわけではないですが、あえて1本選ぶとなると「赤ひげ」(1965年)ですねぇ。江戸時代のお医者さんのお話ですが、とにかく見ていない方はだまされたと思ってぜひ見ていただきたい作品です。赤ひげ役の三船敏郎はもちろん、加山雄三、仁木てるみ、桑野みゆき、山崎努・・・とにかくみなさん輝いています。
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赤ひげ先生が助手の加山雄三を従えて色街へ患者を見に行く場面があり、そこで地回りのやくざにからまれてしまい、赤ひげ先生ひとりが素手で十数人のやくざを叩きのめすシーンがあります。この映画唯一のアクションシーンで、ここがたまらなくスカッとするのです。
まぁ赤ひげ先生の強いこと強いこと。「椿三十郎」(1962年)では殺陣のシーンで「バサッ」「ドスッ」が初めて使われ、以後のチャンバラでは当たり前になりましたが、ここでは素手なので「バキッ」「ボコッ」こんな感じでした。

アレッ?「バサッ」「ドスッ」は「用心棒」(1961年)が最初だったかな?まぁいいか。



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ということでもう一度見たくなったのに、我が家には友人から昔借りたLD(レーザーディスク)をダビングしたVHSテープしかないのに、再生するプレイヤーがありません。しょうがないので、今日仕事の帰りにナンバのヤマダデンキでDVDを買ってきちゃいました。

さぁ、今から見るぞー。

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